Orphan Disease Today
World Orphan Drug Congress
- 2010-09-03 (金)
- イベント
希少疾患用薬の開発に関する商業的なシンポジウムであるWorld Orphan Drug Congressの案内が届きました。
内容を見てみると、
オーファンドラッグに限らず、一般論的な内容も含まれているという印象です。
最近この分野での動きが活発なPfizer、GSK、Novartisなどの大手企業のスピーカーが名を連ねていました。
詳しくはこちらから
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Genzyme買収を巡る攻防
- 2010-09-02 (木)
- 企業
Sanofi-AventisによるGenzymeの買収提案はそう簡単に終わりません。
Genzymeは一度提案額が安すぎると言って、Sanofi側の提案を拒絶しています。
Read more @BioSpace
Sanofiはそれに対して、更に18.5億ドルの買収提案をし返しています。
Read more @nikkeibp
それに対して、Genzymeは「安すぎる」として更に拒絶しています。
Read more @WSJ Health blog
仮に買収が起きたとして、どういう影響があるのかわかりませんが、注視したいところです。
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EU committee of Experts on Rare Disease
- 2010-09-01 (水)
- 行政
EUでは希少疾患のプロフェッショナルによる会議体であるEU CERDが存在します。
そのメンバーは学術界、産業界、患者会、患者会のアンブレラ組織などから幅広く構成されています。
また、EU特有の事情ですが、様々な国のメンバーで構成されてもいます。
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EUと比べると日本のほうが単一国家ですし、基本的には国民が同じ保険制度の中で
社会保障をうけていおり、議論を進めるにはよりシンプルに状況に置かれています。
日本はよりシンプルな状況にあるにも関わらず、こうした議論の進め方については
EUの方がより積極的に推進しているように思えます。
Read more about EU CERD @The Project Charity
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Genzymeの製造問題 9月には解決か?
- 2010-08-31 (火)
- Orphan Drug
GenzymeがCerezyme、Fabrazymeの製造工場でのウィルスのコンタミから、
製造量を制限している問題について、当初の予定通り9月からは患者への投与を倍量にできると報告しています。
Read more @checkorphan
この発言についてはまだ懐疑的な意見もあるようで、実際にどうなるのか注視する必要がありそうです。
この製造問題は希少疾患における薬剤の供給という観点から、大きなインパクトがあったと思います。
この製造問題が原因で、代替薬として使用できる可能性があることから、
先日紹介したShireの開発品の承認が早まったと考えられます。
これは代わりとなる治療薬がない場合にその供給に問題が生じれば、
取り返しのつかないことになるという事態を明るみにしました。
また、この問題がGenzymeの株価を押し下げ、ひいてはSanofi Aventisによる買収提案へと動かしたことは間違いないでしょう。
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Shireのゴーシェ病治療薬がEUでも承認
- 2010-08-30 (月)
- Orphan Disease | Orphan Drug
Shireの開発するゴーシェ病治療薬がEUでも承認されました。
Read more @checkorphan
ゴーシェ病のような希少疾患を対象とした治療薬の世界も、続々と競合品書現れてきています。
希少疾患はビジネスにならないと言われていた
時代から考えると隔世の感があります。
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新たな筋ジストロフィー治療薬
- 2010-08-27 (金)
- バイオテクノロジー
AcceleronPharmaのACE-031というデュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療薬が希少薬指定されました。
ACE-031はActivin Receptor TypeIIに抗体のFcを融合させたデコイレセプターです。
これによって筋肉抑制シグナルであるGDF-8 (myostatin) などのネガティブなシグナルと
このレセプターとの結合を阻害することで筋肉を増強します。
詳しくはこちらのリンクで見られます。
動物にこの薬を投与した時の写真が載っていますが、強烈なインパクトがあります。
Accerelon社の技術紹介のページ
レセプター融合タンパク質ではなくて、抗体にしたほうが扱いやすいのではないか?と思ってみて、
論文を見ると、やはりActRIIBに対するネガティブシグナル因子はmyosin以外にもあるようで、
レセプターを融合させたほうが特異性の観点から優れているようです。
Read more @ PNAS
抗体ではここまで都合よく特異性を操作することができないので、
レセプター融合タンパク質を使うのは合理的だと思いました。
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希少疾患に触発されたアート集
- 2010-08-26 (木)
- 啓蒙活動
希少・難治性疾患を患う患者さん、あるいはその家族や友人など、希少・難治性疾患と
関わることで得られたインスピレーションを生かした美術作品を集めたサイトを見つけました。
Rare Artist.org
美術には疎いですが、単純に見ていて綺麗であり、美しいと思う作品がたくさんあります。
自分が気に入った作品をクリックすると、その作品を作った人の希少疾患との関係が説明されています。
例えば、私が気に入ったこの作品をクリックします。
すると、この作品を作った方の紹介ページに飛びます。
Autumn Boyet Stinton
そして、そこには簡単な情報(年齢、疾患、在所)が紹介されています。
加えて、次のような本人からの自分および作品の紹介文もあります。
In 2005 I survived a brain tumor and Cushings Disease. That experience gave me a new lease on life. I woke up from surgery knowing that I had been given a gift; The realization that life, while fragile, is precious and should never be taken for granted. My way of life since then has been based on surrounding myself with people and things that make me happy, standing up for what I believe in, being true to myself in living life to the fullest and being engaged in my passions. These things have brought me back to my long time love affair with art.
多くのことを主張しすぎず、単純に見ていて気持ち良いサイトだと思いました。
アートに興味がある方は是非御覧ください。
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経口ゴーシェ病治療薬
- 2010-08-25 (水)
- Orphan Drug
Genzymeが開発を進めているEliglustat tartrate (Genz-112638)がP2試験で良好な結果を収めたようです。
ゴーシェ病はGlucosylceramideを分解する酵素が欠損、あるいは失活しているために
その分解基質であるglucosylceramideが蓄積して発症します。
そのため、従来は問題となる酵素を外部から補充する治療方法が取られていました(Cerezyme)。
しかし、酵素補充療法は直接血液に投与するため、患者さんにとっては利便性が低いものでした。
今回発表のあったEliglustat Tartrateはglucosylceramide synthaseのインヒビターです。
これによって蓄積している分解基質の合成を阻害するというアイデアです。
この薬剤は経口で投与するために、患者さんにとっての利便性が飛躍的に向上します。
希少疾患の領域においてすら、その治療効果だけでなく、利便性も訴求するような時代に入ってきたと実感しています。
Read more: Check Orphan
Read more: Blood journal
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グローバルに希少疾患患者数を把握
- 2010-08-24 (火)
- Orphan Disease
Time誌に”Is It Time We Paid More Attention to Rare Diseases?”というタイトルで、
希少疾患患者が直面する現実、希少疾患をめぐる製薬業界の最近の動向などが取り上げられていました。
Read more:
この中で、Dr. Christopher Forrest (University of Pennsylvania)とNORDの関係者とが、
グローバルに各疾患患者を登録しようという試みを提案しているようです。
希少疾患はその名の通り患者数が少ないので、製薬企業が関心を示しにくいだけでなく、
大学等での基礎研究、あるいは臨床研究も進みにくい環境にあります。
グローバルに患者を把握することで、実際の患者数をより正確に把握でき、
従来よりも容易に膨大な情報にアクセスすることが可能になるとしています。
実際には国境を超えての連携は難しいものですし、治療方法や治療環境などについては
各国で大きく異なるため、すぐに治療や生活が向上するようなことはないと思います。
けれど、この取組はその実態を把握し、情報を共有するという目的においては有効だと思います。
そして、情報共有は各国での治療方法や治療環境をよりフラットな(公平な)ものに変えていくための
きっかけとなり得ると思いますから、長い目で見たときにはそれが実生活に変化を及ぼすこともあるでしょう。
ただ、そうは言ってもこうした取り組みが仮に始まったとして、そのこと自体を知らないために
登録しないというケースも多々出てくると思います。
希少疾患そのものに対する認知度の向上ももちろんですが、こうした新たな取り組みに対する
認知度をあげていくこともやはり依然として課題です。
しかし、例えばこういう隙間にこそ貢献することができるのかもしれません。
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感想「小さな命が呼ぶとき」
- 2010-08-23 (月)
- コラム
昨日、映画「小さな命が呼ぶとき」を観て来ました。
この映画は企業、大学のライフサイエンス系の研究者の人には是非観てもらいたいと思います。
この映画を観ると、何かのためになるというよりも、自分の仕事が一層楽しく、励みになると思いました。
Myozyme(マイオザイム)という希少・難治性疾患であるポンペ病の治療薬が開発されるまでの経緯を描いた作品です。
ポイントはポンペ病を患う二人の子供の父親がその開発を推し進めた立役者の一人であることです。
その情熱と結末には多くの人が心暖められますし、なにより励まされると思います。
私自身は企業で新薬の研究開発に携わっているため、その視点からこの映画を観ていました。
また、NPOでの活動を通じて、希少疾患の患者さんたちと接し、時には認知度を向上させるための
活動にも従事していることから、そうした活動をする者としての視点も同居していました。
まず製薬企業の研究者としてはその原点のようなものに触れる機会となりました。
自分たちが研究をしていることがどこへつながっているのかを改めて意識させてくれたと思います。
研究は時に盲目的であったり、近視的な目的にとらわれてしまいます。
しかし、患者さんの声というのは、そうした近視的なところから遠くにある真実の目標へと目をあげさせてくれます。
また、自分自身が応用見込みのある技術、すなわち誰かの現実を変える可能性のある技術と
日々接することができていることの幸運に改めて感謝しました。
ただ、NPOの活動という観点からは、もっと複雑な心境になりました。
研究活動とNPOでの活動という二つの側面を天秤にかけたとき、患者さんたちへの貢献について
考えると、果たしてNPOの活動を通じて具体的にどんな貢献ができるのかとしばし考え込んでしまいました。
NPOのメンバーにもこの映画を観てもらって、今後の方向性について議論してみても、
また新しい方向が見えるかもしれないと改めて思います。
この映画は製薬企業の研究者、大学の研究者が観ても最も感情移入しやすいと思います。
医療を題材にした映画で、基礎研究者にフォーカスを当てたものはそんなに多くありません。
バイオの基礎研究から、それがベンチャーキャピタルの融資を受けて、世の中へ出て行くまでの
過程をわかりやすく紹介してくれています。
この映画は上映箇所が少ないようですので、原作等のリンクを張っておきます。
割愛された内容も多々ある印象だったので、原作を読まれたほうがわかることも多いかと思います。
ただ、病気の実態を直感的に理解するにはやはり映像の力に勝るものはないでしょう。
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