Home > Orphan Disease > 遺伝子診断と個の医療

遺伝子診断と個の医療

希少疾患 (orphan disease) は患者数が少なく、症状から診断を行うことが困難です。しかし、先天性の原因があることが多いため、遺伝子診断が行われることが多いです。現時点で遺伝的な原因がはっきりしていないものであっても、次世代シークエンサーなどの活躍により新たな原因遺伝子が見つかる可能性もあるでしょう。こうし遺伝子診断は希少疾患の発見と診断に重要なものですが、一方でこれらは個の医療との関係で語られることも多いです。



BTJの編集長ブログに日本イーライリリーが発売した「ストラテラ」(アトモキセチン塩酸塩という小児の注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の治療薬について紹介されていました。ブログから引用すると、


2004年に米国で発売された時に、添付文書に肝臓にある薬剤代謝酵素、チトクローム2D6(CYP2D6)の多型に応じて、投薬量を加減するように記載された、個の医療の草分け的な医薬品です。外国人の臨床試験成績では、CYP2D2の遺伝的変異のために、ストラテラを代謝し難い患者と正常の患者を比べると、投与したストラテラの約94%を遺伝的変異を持つ患者は吸収するが、正常の患者は肝臓でストラテラが代謝され、血中濃度が低下するため約63%しか吸収できないのです。このため同じ投薬量では、遺伝的変異を持つ患者には過剰投与となり副作用が生じる可能性があります。



とあるように、CYP206の多型に応じて投与量を加減する必要がありますし、それが添付文書にも


CYP2D6阻害作用を有する薬剤を投与中の患者又は遺伝的にCYP2D6の活性が欠損していることが判明している患者(Poor

Metabolizer)では、本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすいおそれがあるため、投与に際しては忍容性に問題がない場合にのみ増量するなど、患者の状態を注意深く観察し、慎重に投与すること

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/530471_1179050M1023_1_01.pdf

と明記されています。



このようにして実際に遺伝子多型の情報は治療に役立っています。今後も疾患の遺伝子解析はより一層活発になるでしょう。



Follow me on Twitter!! orphantoday on twitter

Popular Posts:

No related posts.

Comments:0

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:0

Trackback URL for this entry
http://www.orphantoday.com/2009/07/23/162/trackback
Listed below are links to weblogs that reference
遺伝子診断と個の医療 from Orphan Disease Today

Home > Orphan Disease > 遺伝子診断と個の医療

Search
Feeds

Return to page top