- 2010-07-10 (土) 7:46
- コラム
R.A.R.E blogにヒトゲノム解読から10年というエントリーがありました。
http://www.crdnetwork.org/blog/ten-years-of-human-genome/
あれから10年が経ち、現在ではゲノム情報が存在することが当たり前で、
それに基づいて様々な研究アプローチが進められています。
例えば、劇的に変化したものの一つが遺伝学です。
従来は重要な役割を果たしている遺伝子をノックアウトや機能解析から多面的に探しました。
しかし、現在ではまず比べたい者同士(癌と正常細胞など)を比較して、
違いのある遺伝子をピックアップし、パスウェイマップや過去の知見と照らして、
重要遺伝子の絞り込みを行ないます。
今では高速シークエンサーの登場によってゲノム情報そのものを多く積み重ねる、
比較するということが簡単に試みられるようになっています。
時の流れとテクノロジーがどれほど研究の世界を変えてきたのかを思うと、身震いしました。
その震えは興奮から来るものであるのも事実ですが、一方で取り残されたら
二度と同じペースには戻れないだろうという恐れの両方から来るものです。
ヒトゲノム解読の立役者の一人であるC. Venterはつい先日に「人工生命」の創製
(異なる生物同士のゲノム情報の交換)に成功して、再び注目を浴びていました。
そんなことから再び関心がわき、C. Venterの自伝「ヒトゲノムを解読した男」を読んでいます。
まえがきの最後に、DNAの解読後の未来について
人類は自らのDNAを超越し始め、おそらくはその改造さえ可能にするだろう。
生命の物語を書き換え、人工的に改造したものを生み出すかもしれない。
いずれそれをテーマに、もう一冊本を書くことになるだろう。
とあり、まさにその情熱の未来が訪れ、僕らはそれを目の当たりにしていたのかと思い、
C.Venterという研究者の情熱に改めて驚かされています。
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