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Bio Archive
高まる中国へのR&D投資熱
- 2009-12-04 (金)
- Bio
先日、Novartisが中国へ大規模な投資を決めたと紹介しました。
http://www.orphantoday.com/2009/11/17/386
Novartisだけでなく、Merck KGaAやPfizerといった企業も中国へのR&D投資を強めています。
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=36813&ref=rss&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+biotoday+(BioToday.com+[新着ニュース])&utm_content=Google+Reader
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=36860&ref=rss&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+biotoday+(BioToday.com+[新着ニュース])&utm_content=Google+Reader
また、日本の企業ではアステラスの社長がアジアの中でもとりわけ中国に注目している旨を伝えています。
http://www.yakuji.co.jp/entry17370.html
様々な課題があるものの、成長性を持った医薬品産業の中心地は中国になりつつあるということは間違いなのだと思います。
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Googleが抗体医薬のbio-techに投資
- 2009-10-09 (金)
- Bio
先日、Googleが抗体医薬を開発するAdimabというバイオベンチャーに投資したと報じられました。
http://www.biospace.com/news_story.aspx?StoryID=157730&full=1
このAdimabはcomputationalな手法を使っているようなので、Googleは単にお金を入れただけでなく、テクノロジー面でもサポートしていく可能性があるとも伝えられています。
http://www.fiercebiotech.com/story/google-venture-arm-goes-biotech-adimab-series-d/2009-10-01?utm_medium=rss&utm_source=rss&cmp-id=OTC-RSS-FB0
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医療費とバイオ医薬品
- 2009-07-22 (水)
- Bio
先日、2008年度の日本の医療費が過去最高の34兆円となった伝えられました*1。ますます医療費抑制の圧力は増すと思われます。その流れの一環として薬価抑制も当然大きな声となると想像しています。
バイオ医薬品は極めて値段が高く、こうした議論の際には必ず槍玉に上がります。もちろん、薬価が高いということは個人のレベルからは支払えるかどうかという極めて重大な問題につながりますので、その点で薬価を抑制できるのであればすべきという議論は当然なことだと思います。しかし、バイオ医薬品の医療費全体への割合を考えると、医療費抑制という観点からはどれほどの効果が見込めるのかは疑問と思えます。以下はアメリカのケースですが、
Drug prices make up only 10 percent of healthcare costs in the U.S., and biologics account for just 14 percent of total drug spending.
とあり、バイオ医薬品の医療費全体に占める割合は全体の1.4%に過ぎません。これを大きく変化させてたとしても医療費抑制への貢献は小さいように思います。先日紹介したバイオ医薬品の独占期間が12年と長かったことはこうしたことも背景にあってのことかもしれません。
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製薬企業のインセンティブ
- 2009-07-21 (火)
- Bio
少し前の話になりますが、アメリカの米国上院委員会でバイオ医薬品の独占販売期間を12年間とする案が支持されました。
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=34658&ref=rss
医療費削減のための、バイオシミラー推進派と新薬推進派との対決だったわけですが、新薬推進側の勝利と言ってよいかと思います。あまりに短くしてしまっては新たな医薬品開発の原動力までも奪いかねないという判断です。
この点についてはコメント欄で議論していたので、興味のある方はこちらもご参照ください。
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iPS細胞研究ロードマップ
- 2009-07-09 (木)
- Bio
文科省からiPS細胞研究のロードマップが発表されました。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/06/1279621.htm
このロードマップでは以下のようにiPS細胞研究の10年後の到達目標を紹介している。
本ロードマップの策定に当たっては、幅広い研究分野を、
1 初期化メカニズムの解明(基礎・基盤的研究)
2 標準iPS細胞の作製と供給(標準化)
3 疾患研究・創薬のための患者由来のiPS細胞の作製・評価、バンクの構築
4 再生医療(iPS細胞から分化誘導された細胞・組織を用いた細胞・組織移植等の治療技術の前臨床研究及び臨床研究)
の4つに大別し、各々についておおよそ10年後までの到達目標を設定した。
iPS細胞を利用すれば、少なくとも細胞レベルで難病等の原因に迫れる可能性は高まりますね。
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Blood Brain Barrier通過技術
- 2009-06-11 (木)
- Bio
引き続きて技術の話です。
RocheがRaptorというBlood Brain Barrier (BBB) 技術を有する企業と提携したようです*1。この会社のHPを見たところ、このBBB技術はNeuroTransと呼ばれる技術のようで、NeuroTransは血管から脳への移行を促すレセプターに結合します。この性質を利用して、NeuroTransを目的のタンパク質と融合させ、目的のタンパク質ごと脳内へ送り込む技術のようです。下記サイトにわかりやすい動画があります。
http://www.raptorpharma.com/science_neurotrans.html
この技術はタンパク質製剤限定でしか応用できません。また、個人的にはfusionさせることで活性の低下などが起きる場合も多いのではないかと想像しています(HP上では否定されていますが)。
とは言え、BBB通過も製薬企業の達成悲願の一つです。深刻なターゲット不足に悩まされている製薬企業にとって、これまでにあまり開拓されていない領域は非常に魅力的です。
また、製薬企業だけにとってではなく、患者さんにも有益だと思います。不勉強のため確かなことはいえませんが、既に原因となる情報がかなり同定されているにも関わらず、それが脳内に存在するという理由によって薬が届かず、薬効が出ないということであれば、BBB通過さえできれば、新たな薬が生まれるからです。
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重水素化による既存医薬品の改良
- 2009-06-10 (水)
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昨日に続いて技術の話です。
先日、GSKがConcert Pharmaceuticalという会社と提携しました*1。1 billion dollar(1000億!)の取引で熱の入れようが伝わってきます。
重水素化技術は、すでにある医薬品の代謝に重要な役割を果たす位置にある水素を重水素化することで、その医薬品の代謝がブロックされ、効果が増すというコンセプトの技術です。非常にシンプルな発想ですが、効果は出ているらしいです。コンセプトがシンプルな分、様々な医薬品に適用可能であるため、応用範囲が広い技術です。
このように応用範囲も広く、確かな効果をもたらす技術というのは、そんなに多くはありません。こういうのは日本よりも、外国の方が考えるのが得意と感じることがあります。
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次世代抗体技術
- 2009-06-09 (火)
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先日、日経新聞に次世代抗体技術であるantibody drug conjugate (ADC) を用いた医薬品として、T-DM1が紹介されていました*1。T-DM1はRocheが開発する医薬品で、乳がん治療薬であるHerceptinにDM-1と呼ばれる強力なトキシンをコンジュゲートさせた医薬品です。HerceptinはHer2を発現するがん細胞特異的に結合します。これを利用して、T-DM1は強力な細胞障害活性を持つ薬剤をがん細胞特異的に輸送することができます。
現在、Genentechをはじめとして、多くのバイオ企業でADCについての研究が進められています。これは従来の抗体医薬の薬効を増強する可能性を秘めているからです。ターゲット分子はそのままに薬の効果を上げることができるという点で、外れは少なそうだという印象です。ただし、技術的なハードルはかなり高いのではないかと想像しています。抗体の技術に加えて、低分子の技術も必要ですから。ただ、従来の抗体医薬品の癌に対する効果はとても十分と呼べるものではなかったので、ADCによる最適化は歓迎されると想像しています。
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これからの抗がん剤はカクテルか?
- 2009-06-04 (木)
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単剤によるがん治療には限界が見えてきています。こうした中で、多くの企業が取り組もうとしているのがdrug cocktail、つまり複数の単剤の組み合わせによる治療です*1。MOAが異なる薬剤を組み合わせれば、理論的には相加効果が見込めます。場合によっては相乗効果となることもあるかもしれません。
既存の薬剤の組み合わせを試すのが最も簡単かつ現実的な方法でしょう。ただし、そうするとただでさえ高い抗がん剤が更に効果になる可能性も出てきます。もちろん、根治してしまうのであれば、問題にならないのかもしれませんが、継続的に投与することになれば、この問題は無視できない気がします。
既存薬のコンビネーションの方が単剤よりも効くのは道理ですが、それにしてもなんとなくこの業界の煮詰まり感を反映している気がします。
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遺伝子治療の可能性
- 2009-06-03 (水)
- Bio
遺伝子治療された糖原病IA型のイヌが健康に長期生存しているというニュースが載っていました*1。遺伝子治療は副作用も大きいせいなのか、それほど熱心に研究されている印象がありません。多くは大学で研究されている段階で、製薬企業などが研究に着手したという話をあまり耳にしません。
ただその秘めた可能性は無視できないものです。稀少疾患の多くが先天性の遺伝病です。そのような疾患の場合、よい治療薬が見つかったとしても原理的に一生摂り続ける必要があります。経口剤であればよいかもしれませんが、注射剤であったりすると、その負担は積もり積もって膨大なものとなります。また、何かのタンパク質が欠損しているような場合であれば、やはり対症療法的にしか治療できない場合もあります。遺伝子治療の場合、そうしたタンパク質を内因的なものとして作り出すことができ、かつ外部からの定期的な補充が不要となります。
ただ、恒久的に何かを変えるということは失敗しても元には戻れないということです。薬であれば投与を止めれば重篤な副作用を回避できる可能性がありますが、遺伝子治療の場合は難しいように思います。治療法を開発する側も、それを受ける側も深い覚悟の要求される治療法です。それでいてやはり、こうした方法によってしか治療できないものもありますから、研究の発展が望まれます。
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