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Orphan Disease Archive

未承認薬への取り組み

日本製薬工業協会が厚労省が獲得した未承認薬の開発支援関連の予算の運営に名乗りを上げるとのことです*1



以前にも紹介しましたが、日本製薬工業協会は未承認薬開発センターなるものを設立し、日本における未承認薬の開発に対して支援する体制を作ることを表明していました。今回はそれに対して国からの支援も取り付けたということなのでしょう。



いずれにせよ、こうした取り組みによって未承認薬が少しでも多く日本で使えるようになることは望ましいです。ただ既存の製薬企業との利益相反はないのでしょうか?例えば、製薬工業協会の一部の企業が販売する医薬品の売り上げを左右するような未承認薬があったとして、その導入が遅れるというようなことがあったりしては残念です。ただ仮にそうしたことはあっても、全体で見て現状よりは改善することは間違いないでしょうから、この取り組み自体は評価できますね。あとは実際どのように利用されていくのを見守りたいと思います。



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臓器移植 FAPの場合

アミロイドーシスには様々な種類があります。最も有名なのはアルツハイマーでしょうか。そのアミロイドーシスの中に、家族性アミロイドーシス (FAP) というアミロイドーシスがあります。トランスサイレチンというタンパク質に遺伝的に変異があり、トランスサイレチンが蓄積し発症します。今のところ対症療法がほとんどで、根治治療には肝臓移植しかありません。トランスサイレチンはそのほとんどが肝臓で作られているため、その肝臓を移植することができれば、回復が期待できるからです。



そのときにいわゆる「ドミノ移植」が行われることがあるようです。

http://www.fapwtr.org/



FAPの場合のドミノ移植とはFAP患者の肝臓を別の肝臓と代えた後、FAP患者の元々の肝臓を別の患者さん(例えば肝臓がんの患者さん)の肝臓と代えるという移植方法です。FAP患者の肝臓の場合は、異常トランスサイレチンを作り出しているという点以外は正常であるため、こうした方法が取られているようです。一般に、FAPの発症は遅いので、こうした方法をとってもFAP患者由来の肝臓を移植された方はFAPをしばらくは発症しないとされていました。ただ、やはりFAPを発症するケースもあるようで、予想よりも早く発症するケースも報告されています。



それでも、ドミノ移植が行われるのは、やはり臓器が足りないからなのだと思います。医薬品とはまったく別のパラダイムになると思いますが、この分野の進展に期待がもたれます。



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臓器移植 続き3

先日紹介したスティーブ・ジョブズの肝臓移植の話題の続きです。WSJのHealth Blogにも取り上げられていました。



http://blogs.wsj.com/health/2009/06/22/steve-jobs-news-highlights-liver-transplants/



Health Blogによると臓器移植を受けるまでの待ち時間はアメリカでも州によって様々だということです。


Wait times for liver transplants vary significantly from state to state, the WSJ noted in a sidebar. Jobs traveled to Tennessee for the procedure; As of 2006, the median number of days from joining the liver waiting list to transplant was 306 nationally, compared with 48 days in Tennessee.



アメリカ合衆国全体での待ち時間の中間地は306日なのに対して、ジョブズが手術を受けたテネシー州では48日ということです。同じ国内でこの差は非常に大きなものですね。



ただ記事でも書いてあるのですが、肝臓移植はアメリカではpretty commonとあり、日本との大きな差を感じました。年間6000件以上の肝臓移植が行われています↓



http://optn.transplant.hrsa.gov/latestData/rptData.asp



(なお上記のサイトでは肝臓移植に限らず、各臓器の移植について州別、年齢別など、様々なデータを見ることができます。)



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臓器移植 続き2

昨日の続きです。



下のグラフを見れば明らかですが、日本で臓器移植はほとんどされない(他国と比べて)状況というのがわかります。



国際比較

(社会実情データ図録より引用 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2112.html)





昨日のニュースと合わせて考えると、日本国内での移植手術もより現実性を増す必要があるのだと思います。そのための法改正だったのでしょう。



脳死認定の臓器移植に与える影響ですが、下のグラフを見てください。



日本

(社会実情データ図録より引用 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2110.html)





肝臓移植、腎臓移植を見ればわかりますが、脳死による臓器移植の増加というのは全体の1%程度です。これは従来の臓器移植法では少なくとも脳死を認定することによって意図していたことが達成できていなかったということになるのだと思います。



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臓器移植 続き

昨日に引き続いて臓器移植の話です。臓器移植は日本では限定的であるため、アメリカで手術を受ける方も多いようです。しかし、アメリカで高額な医療費を請求されたという事例が増えてきているようです。

米の小児心臓移植、日本人に高額請求



日本人の心臓移植希望者を唯一受け入れている米国で、日本の小児患者が移植費用として、1億6000万円を請求される症例が昨年あったことが17日、わかった。

 今年3月には、医療機関へ事前に支払うデポジット(前払い金)として、別の小児患者が4億円を求められた。値上げの理由について、医療機関は明らかにしていないが、米国でも臓器不足は深刻なため、外国人の医療費を値上げすることで自国の待機患者の不満を解消するなどの意図があるとみられる。

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090618-OYT8T00356.htm



今回の臓器移植法の改正はこうした背景を受けてのものなのかもしれません。



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臓器移植

希少疾患の中には現在までのところ臓器移植によってしか治療を見込めないものがあります。先週はこの臓器移植について、国内で大きな動きがありました。


衆院本会議で臓器移植法改正案・A案可決

臓器移植法改正案は18日、「脳死を人の死」と定め、年齢制限を撤廃するA案が可決された



http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00157433.html



これから参議院での審議がありますので確定ではありませんが、より臓器移植の数を国内で増やす可能性を秘めた案が通ったことは評価できると思います。



話題は飛びますが、アップルのCEOであるスティーブ・ジョブズも肝臓移植を受けていたようです。



http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090620AT2M2003420062009.html



ジョブズが何の病気だったのかは明らかでないですが、この移植によって職場復帰を果たすというのですから、移植は成功したようです。



臓器移植は今のところ他に代替方法のないきわめて有効な治療法の一つですが、移植後は生涯にわたって免疫抑制剤を飲み続ける必要があります。これは常に感染症などのリスクにさらされているということなのだと思います。iPSなどの新たな技術で臓器移植に光を見出そうとしていますが、相応の時間がかかると想像しています。



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バイオ医薬品の供給に関する問題

Genzymeのバイオ医薬品製造工場でウィルスが見つかったため、その工場での生産はストップしているようです*1



バイオ医薬品の製造には原則細胞を使っています。目的タンパク質を発現するよう組み換えられた細胞を大規模に培養し、そこから目的物を精製してきます。細胞などの生体成分を使用する事が避けられないため、ウィルスなどによるコンタミのリスクが常に付きまといます。



医薬品は供給が遅れると、患者さんにとって致命的になりかねません。改めて緊張感のある仕事と感じました。



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PEG化ウリカーゼが痛風治療薬として承認された

慢性痛風治療薬としてSavient社のKRYSTEXXA (ペグ化ウリカーゼ)の承認がFDA推奨されたと発表されていました((http://www.biotoday.com/view.cfm?n=34208&ref=rss)。



痛風の原因は血中に溜まった尿酸だと思いますが、この医薬品はそれを直接分解してしまおうというコンセプトなのだと思います。この酵素は元々人間は持っていないらしく、他の生物由来の酵素になると思います*1。非常にわかりやすいコンセプトでおもしろいなと思いました。慢性的に投与するようですので、抗体が出来てしまいそうな懸念はありますが。。。



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企業の社会貢献活動を通じた難病への取り組み

NECのHPに「NEC難病コミュニケーション支援講座」が紹介されていました。内容を抜粋しますと、


本講座は、NECの社会貢献活動の1つで、すべての人に優しい情報社会の実現を目的としたプログラム”NEC IT CONNECTION”の一環として、昨年度にスタートしたプログラムです。

この講座では、参加者である医療分野の関係者(看護師・保健師・リハビリテーション専門職など)が、「オペレートナビ」や入力補助機器の使い方、そしてターミナルスイッチの作り方などを学び、実際に神経筋難病患者のITを利用したコミュニケーションのサポートを行っています。2008年度は、全国5会場で延べ時間36時間の講座を開催し、131名が受講しました。

なお、本講座修了後も、最終受益者である重度身体障がい者が実際にITコミュニケーションが出来るよう、継続的に受講者からの相談対応・アドバイスやコミュニケーション機器の貸し出し等を実施してまいります。

http://www.nec.co.jp/press/ja/0906/1001.html

このような内容になっています。



難病に対する取り組み方は様々です。根本的な治療法法を見出すことが何よりであることはもちろんです。しかし、難病はそこが大きなハードルなので、治療法が見つかる日までの日々をどれだけ充実させるのかということも重要な点です。企業それぞれの特徴を生かした貢献ができるのだなと改めて気づき、感心しました。



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日本のオーファン指定の状況

厚生労働省のHPにオーファンドラッグ指定医薬品のリストが公開されています。

http://www.nibio.go.jp/shinko/kaihatsu.html

これを見ると、昨年のオーファン指定医薬品の数は過去と比べても遥かに多くなっています。これはそうした申請が増えたからなのか、それとも審査が早くなったりしたことに起因するものなのでしょうか?それ以前と比べて著しい増加なので、驚いてしまいました。



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