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Tropical Disease Archive

GSKがマラリア治療候補化合物ライブラリーへの無料アクセスを提供

GSKがマラリア治療候補化合物のライブラリーへの無料アクセスを提供するようです。

http://www.biotoday.com/view.cfm?n=37629

GSKは希少疾患へも取り組むとしていますし、こうした熱帯病への取り組みも積極的に行っています。GSK自身はワクチンを開発し、そこから利益を得るということです。

異なる戦力をとるために、無料で提供するというのは非常に寛大な対応だと思いますが、実際の意図の全てがそこにあるとは考えにくいように思います。ワクチンは予防的なものであるから、最終的にはワクチンが使われるようになるだろうということなのでしょうか。

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いかにして予防プログラムを根付かせるか?

Biotodayに「地域を巻き込んだ戦略でデング熱媒介蚊のレベルがより低下する」 というニュースが載っていました*1。具体的には、キューバでデング熱予防プログラムを実施しているのですが、地域を巻き込んだ形の方がデング熱を媒介するネッタイシマカのレベルがより低下するということでした。



このニュースを紹介したのは、このニュースが画期的だからというわけではなく、熱帯病については予防プログラム自体をどんな内容にするか?ということが、熱帯病に対する治療法が存在するのか?と劣らぬほど、重要だと感じているからです。



過去に見た文献でも、予防プログラムは家族や地域のコミュニティをうまく巻き込んだ場合にのみ成功したとありました。薬や道具だけ配って、後は各自言われたようにやっておくように、ではなかなか奏功しないということだと思います。国や地域によって、疾患に対して持っている常識が違います。本当に防げると思っていなければ、予防法を根気良く試すことにはつながらないのだと思います。



予防というのは、治療と違います。治療というのは、一度失ったかけがいのない健康を取り戻す行為です。対して、予防というのは、その健康を一度も失わないよう努めることです。しかし、予防方法を試しているときは、その予防方法を試しているから病気にならないのか、あるいはそもそも病気にならず、この予防方法を試すことは悪いことではないにせよ、特に意味がないことなのか、ということがわかりません。予防方法の手間やコストにもよりますが、面倒になってやめてしまうことも多いように思います。



最終的には、どう対象者となる人たちに予防方法を認知してもらうか、ということが重要だというのは、治療法を考えるときにはあまりない視点なので、興味深く思いました。



本題から逸れますが、、、



ブログ開設からついに10,000アクセスを超えました!



ご覧になっている皆さん、どうもありがとうございます!



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ベンチャー企業の熱帯病に対する取り組み

Neglected Tropical Disease (NTD) と呼ばれるように熱帯病の多くは先進国の医薬品業界が積極的に取り組んでいない分野です。先日Anacorというアメリカのバイオベンチャーが発表したプレスリリーースには*1。非営利組織であるTB Drug Development (TB Alliance)と協力し結核に対する新たな医薬品候補を探索することを発表しています。その中で、新たな医薬品候補が見つかれば、TB Allianceにその化合物の結核に対するライセンスをロイヤリティフリーで提供するとも書いてあります。



このAnacorという会社で働く日本人の方のブログがあり、そこでは今回のプレスリリースについては次のような動機が語られていました。

うちの会社はいわゆるneglected diseaseにけっこう注力しています。

一番の理由は、そこにunmet medical needsがあって、しかも当社の技術 (Boron Chemistry Platform) がかなり貢献できそうだからなのです

http://apot.exblog.jp/tb/11633368



熱帯病に対する治療薬を開発して、採算性はどうなのか?という点については詳細は触れられておらず、気になるところでした。Orphan Disease (希少疾患) に対する治療薬ばかりでなく、熱帯病に対してもバイオベンチャーが取り組んでいることは知らなかったため、ビジネスとしてどう見ているのか?という点は非常に関心のあるところです。



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4/25はWorld Malaria Day

少し遅れてしまいましたが、4/25はWorld Malaria Dayでした。

http://www.rbm.who.int/worldmalariaday/index.html



上記のホームページでは世界中のマラリア治療の状況が一目でわかるようになっています。先日もNovartisの新たなマラリア治療薬が承認されました。マラリアが貧困と熱帯の象徴である時代が終わることを祈ります。



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UNITAIDがGSKにAIDS治療薬についてもパテントプールの拡大を要請

以前にこのブログでも紹介しましたが、GSKが発展途上国への医薬品アクセスの向上を約束しました*1。今回のLancetのでは、UNITAIDがGSKの提案に対して、パテントプールについてはHIVについても拡大してほしいと主張していることを書いています*2((http://www.unitaid.eu/index.php/en/NEWS/UNITAID-Statement-on-GSK-Patent-Pool-For-Neglected-Diseases.html))。



UNITAIDとは以下のような活動を行っている団体です。

UNITAID is an international drug purchase facility, established to provide long-term, sustainable and predictable funding to increase access and reduce prices of quality drugs and diagnostics for the treatment of HIV/AIDS, malaria and tuberculosis in developing countries.

Lancetによると、UNITAIDは上記の目的を達成するためにパテントプールの利用を試みており、最初の取組みがHIVであるとのことです。このパテントプールはGSKをはじめとするボランタリーな貢献によって成り立っており、このパテントプールを活用すれば、AIDS治療薬のより安価なジェネリックや子供用のもの(既存の薬は子供には適用されていないのでしょうか?)が作られるかもしれません。また、パテントプールへ貢献した企業には売り上げに応じてロイヤリティーが入ってくる仕組みになっています。



先日紹介したようにGSKとPfizerとはHIVについて事業を統合し新たな合弁会社を設立しました。このことがどう影響してくるのかが気になります。



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PfizerとGSKがHIV事業の合弁会社を設立

PfrizerとGSKがHIV事業について統合し、合弁会社を設立したようです*1。合弁会社設立の背景はWSJのHealthblogによると

*2

The deal is meant to help both companies mitigate some of their problems. Glaxo is a big seller of HIV drugs, including Combivir and Epzicom, but its products are relatively old and aren’t growing so briskly, while its pipeline of HIV drugs in development is relatively weak, the WSJ says. Meanwhile, Pfizer has a bunch of HIV drugs in development but doesn’t have as many products now being sold. (Selzentry is its young HIV drug on the market.)

とあります。つまり、GSKはHIVの治療薬を持ってはいるけれど、パイプラインは充実しておらず、将来性がない。それに対して、Pfizerは開発段階にあるHIV治療薬がいくつもあるが、市場に出ているものはないために、市場開拓という障害が存在することになる。つまり、この取引はお互いを補完しあうことになり、相乗効果を期待できるだろうということです。



研究開発の段階でどうすべきかということについては異論がありますが、薬を売り出すという観点からはこうしたシナジーは大いに効果があるだろうと期待できます。マーケティングの失敗などにより、患者さんに薬が届きにくくなっては製薬企業の使命が果たせません。多くの患者さんにとって良き方向に向かうと良いと期待しています。



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バイオテクノロジーの技術をどうneglected diseaseの新薬発見に生かすか?

Nature biotechnolgyにLeveraging biotech’s drug discovery expertise for neglected diseasesという記事が掲載されtました*1



Neglected diseaseに関する科学的な知見は深まってきています。そのターゲットとなる遺伝子はkinaseなど、現在バイオテクノロジー企業が治療薬開発に集中している癌などのターゲットと類似しています。そのため企業が有する技術の多くをそのまま転用することができ、開発も可能だとしています。



先日紹介したvoucher制度もバイオ企業のtropical diseaseに対する研究開発のインセンティブをこれまでとは異なるものにしていくかもしれません。



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Novartis社の抗マラリア薬CoartemがFDAのPriority Voucherの第一号になった

Novartis(ノバルティス)の抗マラリア薬CoartemがFDAに承認され*1、Priority Voucherの第一号となりました。Priity Voucherについては以前に紹介したことがあるので、こちらを参照下さい。



http://d.hatena.ne.jp/trendinbio/20090126#1232920862



注目されているPriority Voucherですが、どのように活用するのか?期待されているような効果を発揮するのか?といった点については今後の行方を見守るという状況です*2。どんな制度も動き出すまではどんなことが起きるのかやはり想像がつかないものだと思います。今回の例が、Tropical Diseaseの治療薬開発の契機になればと思います。



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Bill and Melinda Gates財団の最近の動向

Bill and Melinda Gates Foundation (BAMGF) の最近の動向をまとめて確認してみました。この財団の活動は非常に活発で、毎日のように何かしらのニュースになっているため、フォローがほとんどできていなかったためです。しかし、よく考えると、この不況下において、charityがこれほど活発に活動しているというのは、ビジネスにない凄みを感じます。



その中でも印象的なのは、この記事です。

The Bill & Melinda Gates Foundation will grant US$100,000 to researchers working in any field who show innovative ideas for global health solutions, according to a recent press release.

http://www.thanhniennews.com/education/?catid=4&newsid=47600



要するにヘルスケア分野の問題解決に画期的な提案をした人に、10万ドルを助成するというものです。



これはGrand Challenges Exploration (GCE)と呼ばれるもので、すでに三回目のようです。主な助成対象となるのは、



  • low-cost diagnostics for priority global health conditions
  • new ways to induce mucosal immunity
  • new vaccines for diarrhea, HIV, malaria, pneumonia and tuberculosis
  • new tools to accelerate the eradication of malaria


のようです。

それ以外のニュースとしては以下の二つが目を引きました。



  • 中国で結核菌との闘いを支援する

http://www.guardian.co.uk/society/2009/apr/01/bill-gates-tb-timebomb-china

  • アフリカでポリオ根絶のための更なる助成

http://allafrica.com/stories/200904080027.html



10年後、BAMGFの成果でヘルスケア分野は改善していると言われるかもしれないと思うほど、非常に活発です。



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BBCで見る南アフリカの健康事情

幻影随想で南アフリカの健康事情をドキュメンタリーにしたBBCの動画が紹介されていました*1



違う世界を知ることはなかなか容易ではありません。それは健康な人に、様々な病気について伝えることも同様に容易ではありません。理屈ではなく、感覚として、その辛さや状況を伝えるのに、映像メディアは大変優れていると思います。世界にはまだまだUMNが多く存在します。そのことを知れば知るほど、私たちが普段享受している健康は、人類のこれまでの努力によって獲得された一つの財産であることを実感できると思います。



私もまだ見られていないのですが、週末に時間を作って見ます。



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